異臭症の治し方〜鼻が焦げ臭い時

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何もないのに何やら焦げ臭いにおいがすることはありませんか?私の場合はだいたい仕事中の午後、お昼を食べてもう一回馬力かけて昼イチの仕事をこなして一息ついた頃にほんのりかおり始め、そのまま帰りの電車でも同じようなニオイがして夕食時はちょっとマシ、そしてお風呂上がって寝る前にまた寝室で焦げ臭い。

これは本当に参りますよね。朝になったら消えていることが多いのですがほぼ半日、焦げ臭い匂いに付きまとわれるのは非常にストレスです。ストレスが原因、との説もありますが、因果関係は逆なような気がします。ニオイがするからストレスになる?

で、ニオイがしだすと鼻をかむ、水を飲む、おやつを食べる、息抜きをする、散歩をする、帰宅後は酒を飲む、深呼吸をするなどいろいろやるけど結局だめなんですが、ちょっと思うところがあって、あることをやめてみたところ、なくなりました。毎日じゃないけど1年近く断続的に悩まされてきたのですがこの対策を行ったところ、翌日からピタリと収まりました。

■その方法とは…

ニオイがしていたときはあまりに気持ち悪いので、ほぼ毎日風邪予防も兼ねてかなり入念に、1日4回ほど鼻の穴を洗っていました。それも、鼻がツンと痛くなるほど水を吸い込んで粘膜にくっついて固くなった粘液(つまり鼻クソ)をを溶かし、10秒ほどおいてから徹底的に鼻をかむ。それで鼻の中のいろんなものがキレイに出てきてオーバーホールできるのですが、これはこれでやりすぎだったようです。

鼻の中の構造はほぼ粘膜に覆われており、鼻の中の空間のうち眉間に近い一番上の部分、つまり一番水が上がってきにくいところに嗅覚細胞(嗅上皮)があります。この嗅覚細胞は非常に敏感な神経細胞のカタマリで、ゆえにとても敏感な部分です。そこに人間の分泌液と異なる温度、塩分濃度の異物、ここでは真水ですが、異物が触れるととても痛いですよね。泳いでいて水が鼻に入ってツーン、あれです。嗅覚細胞は水に弱いから、水が上がりにくい鼻腔の一番上にあるんですね。

で、あのツーンはなんで起きるかといえば、まず嗅覚細胞と塩分濃度の違う真水が細胞に触れると、細胞は水分を取り込んで膨らみます。真水の中に塩を入れるといつの間にか溶けて全体に馴染んで同じ濃度になることと同じで、細胞内の塩分濃度と入ってきて接触した真水が触れ合うと、細胞と真水の塩分濃度が均一にバランスするまで、塩分濃度の高い方、つまり細胞の中にガンガン水が入ってきます。細胞は水分を取り込んで膨らんだ上に塩分濃度が下がってダメージを受けるため、粘膜にとっては真水も有害=やべーってことでツーンとくると。

皮膚も粘膜もそうですが洗いすぎはだめです。常在菌やら体から自然に分泌される粘液は、私達一人ひとり専用のオーダーメイド品なんです。なので、それを完全に洗い流すような、嗅覚細胞に触れるほどの薬品や水による洗浄を避けましょう。つまり、鼻の奥の方には、水、薬品含めて「基本、何も入れない」こと。

これだけでどんどん良くなります。ただし、菌やウィルスに感染していて鼻腔が炎症が起きているなどの異常時は別ですので、まず異常を治してから上記の方法を試してみてください。異常時から治ってくる時にまた焦げ臭いにおいがすることもありますが、炎症が治まったあと薬や塩水、真水等で鼻の奥を洗う行為をストップするとまた正常に戻ります。

基本的な対処法が上記の方法です。ですが、異臭症というのは原因がよく分かっておらず、鼻の奥に何も入れない状態が続いても、そのうちぶり返してくることがあります。ぶり返し対策のヒントになる話を、かつて水泳を日常的にしていた人からお話を聞くことができました。その方は学生時代はほぼ毎日水泳、社会人になってからも週1程度でプールに通っていました。で、異臭症も経験があります。

症状改善のヒントとして、この方の時間軸を追うと、仕事が忙しくなって水泳をしなくなり、数年後に発症したようです。で、久しぶりに水泳をやるとしばらく症状が出なかったようです。なのでどうやら、鼻の中に水が入ることで嗅覚がリセットされ、異臭が止んだと。そういった仮説が立てられます。

たまに異臭症の出る方にその仮説を説明して、症状が出たら鼻うがいをしてもらうようにしました。その後、副鼻腔にたまった水をすべてきれいに排出し、鼻もかんで鼻うがいで溜まった水を全部出します。すると、その翌日から少なくとも1週間は異臭症に悩まされることはなくなったようです。なので、異臭症ケアの方法をまとめると以下のようになります。

  • まず鼻腔内、副鼻腔内の炎症、異常を耳鼻科でちゃんと直す→薬なども使う。
  • 炎症がなくなったら以降、薬品、水などで鼻腔の洗浄をしない→これで症状が収まればナイス!
  • しばらくして症状が出てきたら鼻うがい。やりすぎると鼻の奥が炎症を起こします。

…ちなみになんで焦げ臭いんでしょうね?勝手な仮説ですが、人間にとって一番やばいニオイは「焦げ臭い」からではないかと考えます。毒ガスの硫黄臭、危険な獣のニオイ、菌が発生している腐敗臭などもありますがそれは個人的な危険です。

種として、自分たちのグループを守る時に一番脅威になるのは火です。火災が起きるとたくさんの仲間がダメージを受けます。なので「焦げ臭い」のは人間の嗅覚が脳に送る信号の中で、一番基礎的な信号なのかもしれません。で、水で洗い流してダメージを受けた嗅覚細胞が再び機能を取り戻す際に発するテスト信号、キャリブレーション信号が「焦げ臭い」ニオイである、と。いや、仮説ですよあくまで。検証も当然していません。

感覚神経系をチェックするときには大体3つの部分に分けて考えると良いと思います。

  1. 鼻、目などのフロントライン、センサー系
  2. 感覚信号を伝達する神経系
  3. 感覚信号を受信してプロセスする脳

今回のニオイのもとは1.と3.、とりわけ1.のセンサー系に鼻炎や薬品、水など異物によって異常が出て、それにより脳に送る感覚信号が変異、その信号を脳が解析する時に偽信号が混入することで脳がありもしない幻臭を検知するためだと思われます。

皮膚でも腸でも粘膜でも、洗い過ぎは禁物です。人間という生物は500万年かけて体内のエコシステムを進化させてきました。ここ100年ほどで出てきた薬も水で洗うメソッドも体にとっては「異物の混入」です。人間の体は自然にバランスするようにできています。もちろん、細菌の感染とか炎症とか、急性のトラブルが起きているときは薬に頼ってガッと治す、が基本ですが、薬も結局は体が本来の治癒力を発揮するためのアシスト役でしかないので、ずーっと使うのはだめです。体をもとに戻すのは私たち自身の力です。

なので、日常的に鼻の穴を洗うのは、小指が届く浅い範囲にしときましょう。

BB1100

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