強い子を育てる魔法4選

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塾やスポーツクラブ、習い事、高校や大学受験。子供にはとかくお金がかかりがちですが、本当に大事な部分、親だけが使える魔法には実はお金で測れない効果があるのです。世の中の経済観念とは切り離された、とても価値のある魔法です。それぞれについて、一緒に考えていきましょう。

  1. 声掛け
  2. 笑顔
  3. 抱きしめる
  4. セキュアベース

#1.声掛け

おはよう、おやすみ、よく頑張った、ありがとう、ごめんね。ベーシックな声掛け5選です。とりあえずこの5つだけ使えれば声掛けは大丈夫です。あとは頻度と、タイミング。頻度については、もうできるだけたくさんこの言葉をかけてあげてください。この声掛けには2つの目的があります。ひとつはそれぞれ文字通りの意味を持つもの。朝起きたとき、夜寝るとき、何かお手伝いをしてくれたときにこちらの気持ちをちゃんと伝えること。もうひとつは、声掛けの習慣を子供にも持たせること。

中でも特に、ありがとうごめんねは大人になってもとても有効な魔法のことばです。何か本当にちょっとしたこと、たとえば前を歩く人が1秒だけドアを閉じずに待っていてくれたとき、厳密には自分のせいではないれけど通り過ぎたときにデスクから同僚のペンが落ちたときなど、こういった日常のハプニング時に、ありがとうとごめんねをちゃんと、自然に言える人は本当に魅力的です。このごくかんたんな声掛けだけで、人間関係は見違えるほどうまくいきます。しかも完全無料。もっともっと、みんな日常に取り入れるべきなんです。

そんな便利な魔法を、子供たちにもぜひ伝授してあげてください。やり方はこれまた簡単です。これでもかというほど、この魔法のシャワーを毎日浴びさせてあげることです。子供は、親の言うことはほぼ聞きませんが、親がしていることは本当に忠実に真似します。だからまず、一番身近で子供にとって誰よりも魅力的なあなたが、そのやりかたを見せてあげてください。

子供にかける魔法、ありがとう、ごめんねの基準は、大人のスタンダードと少し違います。できてなくてもありがとう、悪くなくてもごめんねです。子供の心の状態をじっくり観察してみてください。

例えば机の上に置いておいた牛乳がこぼれたとします。これはまぁ面倒くさいです。後片付けが。なので、何をしてたの!誰がやったの!となりがちですが、これ実は子供がお手伝いをしようとした結果の場合があるのです。お母さんが手際よく、テキパキお片付けしているのを真似て、やってみようとチャレンジした場合もあるのです。もう、こんな時は頑張ったね、ありがとうシャワー全開ONです!で、その気持ちを親に汲んでもらった子供は、どんなことでも受け入れます。そう、そこで一緒にこぼした牛乳の処理をするのです。ティッシュ持ってきて?コップを向こうに持っていってくれる?どんどん子供にできることをさせてあげましょう。それで、片付いた後に頑張ったね、ありがとう!としっかり褒めてあげる。この、本当に小さな積み重ねが、子供の自己肯定感と自分はできるんだ!という実感、ふわっとアガる高揚感を生みます。やがてその子が大人になったとき、この小さな積み重ねの差が、これを日々やってきた子とそうでない子の取り返しのつかない差を生むのです。

まぁ、いたずらの結果こぼした牛乳でも、何をしてたのかお話を聞いてあげて、そかそか頑張ってたんだねと受け入れてあげてから、こぼした牛乳のお片付けも一緒にしっかりやって、褒めてあげましょう。

気持ちにそんな余裕がない?

そこはあなたが頑張ってください。なんせ無料なんで。そこで踏ん張って、共にプロの親を目指しましょう!今日できなくても明日やりましょう。そして毎日少しずつ、その回数を増やしていきましょう。その先には必ず、やり続けた人にしか見えない絶景が待っています。

#2.笑顔

笑顔ほど人の心を柔らかくするものはありません。そもそも、社会性がほぼ人生のすべてである人間という動物の、喜びや悲しみ、楽しみやストレス源の多くは人間関係です。これがうまく行くか行かないかでその人のクオリティオブライフは大きく左右されます。要するに、人間関係の問題からは逃げようがないってことです。なら逃げずにうまく付き合う方法を考えていきましょう。

笑顔とは何か。そもそもは動物同士のやり取りの中で、あなたへの敵意はありませんよと表明する行為のことのようです。文化的・人種的にほぼ単一の日本を離れて、アメリカに住んだとしましょう。そこでの日常は笑顔と声掛けだらけです。様々な人種、文化が混じり合うアメリカでは、近づいてきた人が敵か味方かを嗅ぎ分ける必要性は日本の比ではありません。そこで発達してきたのが笑顔と声掛けです。中でもこの笑顔が、円滑でストレスの少ない人間関係を作っています。しかし、これはよりタイトな人間関係、つまり家庭内=夫婦間や親子間でも全く同じことです。自分以外の人間は血縁であろうが運命の人であろうがとにかく自分以外なのです。説明しないと分かり合えないし、良い関係の構築には笑顔は不可欠です。まだまだ言葉によるコミュニケーションが未熟な子供に向き合っていくときにはなおさらです。

では、この第2の無料魔法、笑顔をあなたはどのように使っていますか?要素はふたつ、笑顔を使うタイミングと笑顔の作り方です。

a.タイミング

これはできるだけたくさん、が正解です。子供が話しかけてきたときに「ん?」と振り向く機会は1日何十回もあるかもしれません。できればその全てで、微笑みかけてあげてください。極端に言うと、子供が見ている親の顔のうち少なくとも半分が笑顔であれば、その前向きな感情は子供にちゃんと伝わります。笑顔はたとえ無理に作った笑顔でも、脳は前向きに認識するという実験結果もあります。自分も前向きになれて、子供の心にもやさしく作用する。この便利な魔法を連発しない手はありません。荒っぽく言えば、感情が伴っていようがなかろうが、笑顔の回数分、親子は幸せになれます。

b.笑顔の作り方

  • 口角をしっかり上げる
  • をちゃんと見る

がポイントです。口角をしっかり上げることで可愛い笑顔になります。歯を出す、出さないは状況次第でどちらでもOKです。とにかく一度鏡の前で微笑んでみて、どの笑顔があなたをよりキュートに見せるか、チェックしてみてください。笑顔の美しさはその人の本質を映します。子供にとってキュートな親の笑顔を見ることは、それだけで自己肯定感が生まれます。子供は親ばかり見ているのです。その親が自分に微笑みかけてくれていると、自分はここに存在していることが正しいんだ!と思うのです。その笑顔が、自分の子供に対して「あなたに向けて微笑んでいるのですよ」と疑いのない視線と共に向けられていると、その効果は100%子供に伝わります。だからしっかり目を見てあげてください。

#3.抱きしめる

これは効果的面ですが、一人ひとり抱きしめてあげないといけないので若干面倒です。というか、若干面倒ですが効果抜群です!ただし、小学生高学年になってから始めても嫌がったりするので、早いうちから抱きしめられ慣れさせておいてください。

抱きしめるのに言葉やキュートな笑顔は特に必要ありません。ただ、ぶつかって歯が欠けないようにお互い顔をどっちの方向に傾けるかだけ気をつけて、ギュッと抱きしめてあげるだけです。2秒で十分です。平常時には朝起きた時、出かける時、帰ってきた時、おやすみ前の4回できれば100点です。

これは普段の心のメンテナンス、ということもありますが、悲しいことがあった時、またとっても嬉しいことがあった時、素直に抱きしめあって感情を分かち合う!という選択が自然にできる大きなメリットもあります。結婚式の祝辞じゃないですが、悲しいことを半分に、嬉しいことを2倍にするためには、抱きしめることが一番です。残念ながらただそこにいるだけでは悲しみは半分になりません。いつだって、何らかのアクションが必要です。そして、抱きしめることは一番わかりやすくて威力のある愛情表現です。しかも、しつこいですがこれも簡単かつ無料です。最初は照れ臭い人もいるでしょうけど、慣れれば別の景色が見えます。あなたも愛を語れるようになります。

でもやはり、抱きしめることの一番の良さは、あなただけが世界で唯一子供に与えてあげられる種類の安心感です。あなたのぬくもり、匂い、心臓や呼吸の音。抱きしめられている子供は世界で一番の安全地帯にいるのです。この安全地帯(セキュアベース)に居られることは、大きなチャレンジの源泉になります。

#4.セキュアベース

癒やされる〜という表現をよく目にします。家族とのふれあい、あったかい温泉、マッサージ、のんびりした週末などで私達が「あ〜癒やされる」と表現します。癒やすという表現自体、傷ついている、もしくは疲れていることが大前提になります。ですが物理的に傷つく=怪我することは普通、あまりないですよね。実際は疲れや心のちょっとした傷、つまりいろんなストレスに対処する過程でエネルギーを消費し、排出すべき物質が体に溜まった状態であることに対する癒やしでしょう。癒やしは、あなたにとってどれぐらい重要なことでしょうか?そして、癒やしの本質とは何でしょうか。

人は傷ついて強くなります。正確に言えば傷ついて癒えて、少しずつ傷に強くなります。また、傷に強くなるというのは、単に傷つかないということではなく、あなたの中心部分に傷が届かない状態のことを意味します。傷ついても大きなダメージにならない、あるいはダメージをコントロールできる状態にあるということです。また先程も少し触れましたが、現代では「傷」はほとんどの場合「ストレス」と置き替えることができます。

私達には傷を癒やす機能がそのそも備わっており、特に新しい傷=ストレスがなければ心も体も時間とともに完全な状態に近づいていきます。ただ、私達は常にストレスと共に生活しています。また厄介なことにストレスは外側からやってくるとは限りません。むしろ、内側からのストレスのほうが多い、というかほぼ全てであることが普通です。内側からのストレスとは、自分で自分自身を傷つけている、ということです。→ 傷=ストレス

ストレスとは自分で自分を傷つけること?

会社の上司やママ友に、苦手な人がいたとします。あなたはその人と一緒に時間を過ごすことが苦痛だったとします。それはなぜでしょうか。その人と過ごすことが苦にならない人やむしろ仲がいい人もいますよね?なのにあなたはなぜ、辛いと感じるのでしょうか。

それはおそらく、そのストレスがその人ではなくあなたから来るものだからです。あなたが悪い、と言っているのではありません。まず「自分が正しい存在でいなければ」と思う気持ちが「周りから見て自分は正しいのだろうか?」と自問させ「これじゃダメだ。まだまだきっと改善すべきところがある」と自分にプレッシャーをかけているからなんです。

その行き過ぎたプレッシャーが、自分を含めて誰かを幸せにすることはありません。このままではいけないかも、と言う日本人特有の漠とした不安感がそうさせるのです。

ストレスは自分由来がほとんど

セキュアベース

誰しも、傷を抱えたまま、新たな挑戦をすることはできません。あなたの中心部分に傷がある状態では、新しい傷を受け入れる気持ちにはならないでしょう。それは子供たちも同じです。安全地帯=セキュアベースにて日々の傷をしっかり癒し、少しずつストレスに強い存在に鍛えていくことが、挑戦できる子供たちを生み出し、ひいてはチャレンジできる大人たちに成長させることができます。

セキュアベースの作り方(◎重要)

これまでご紹介してきた3魔法に、いつでも触れられる場所を用意することです。ここでいつでも、というのがポイントです。子供が全力でチャレンジしてきて、帰ってくるセキュアベース。そこでは必ず、どんな傷も癒してくれる。そういう場所があれば、子供は外で限界までチャレンジしてきます。親が一方的に子供に教えてあげられることは、とても限られています。子供は自ら学んだことしか身につかないからです。だから、できるだけたくさんチャレンジをさせるための、セキュアベースを用意してあげてください。子供がチャレンジできる環境をつくる。これが、親ができるほとんど唯一かつ最大の仕事です。

そして、注意深く観察してください。子供の小さいがしなやかな自尊心、自己肯定感がそれぞれ健やかであるかどうか。子供のストレスも、彼らの内側からくるものがほとんどです。賢い子ほどよく悩む、と言うのはそういうことです。だから、悩んでいる子供を抱えている親は、それを自慢に思ってください。悩む子は賢いのです。では悩まない子は?ということになるのですが、これはきっと適切なセキュアベースが与えられているからでしょう。現段階では。それでもやがてはその子もきっと悩み始めます。

現実環境の超複雑な要素と自分の存在を見比べて、圧倒されている状態が「悩んでいる」という状態です。でもその根幹、本当の原因は超複雑なので親や友達はもちろん、本人にもよくわかっていません。悩みそのものは、以前の記事でも書いた「状況」が変わらないと基本、解決不能なので放置します。そのかわり、親にも当然できることがあります。

子ども自身に「自分はこの世に存在していい」としっかり思わせること

そこでさきほどの3魔法です。ありがとう、ごめんねは「子供の存在を自分と同じ人間として尊重する気持ち」のあらわれです。笑顔は「あなたの味方だよ」のメッセージ。そして言わずもがなですが抱きしめることは「私はあなたが大好き」の気持ちを自分の全存在を賭けて相手に伝える方法です。これはあなたの努力ひとつで、いくらでも子供に与えてあげることができます。子供を怒鳴りちらした直後にチャンスが来たならなお効果的です。多少心がこもってなくてもいいです。とにかく、あなたの態度で示すことで、子供に大事なメッセージを伝え続けます

誰かにしっかり存在を承認してもらう。子供はそれだけで生きていけます。栄養やお金もその次に大事ですが、そんなものは不足してても健全な子供の成長にはほとんど影響ありません。しかもこの知恵は、今私がチャレンジしているように、言葉でもあなたにきっと伝わり、あなたの子供にも譲渡税ナシでちゃんと受け継がせることができるのです。つまり、いちばん大切なものはもうすでにあなたの中にあるもので、お金では買えるものではないのです。

BB1100

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