電車での腹痛:過敏性腸症候群(IBS)の治し方

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いつもの朝、通勤電車に乗るため駅のホームで電車を待っている。いい天気だ。しっかり寝たし体調も悪くない。仕事もストレスこそあるが少しずつ余裕も出てきた。時間ちょうどに急行電車が滑り込んできた。この駅の次の駅まではおよそ12分。ドアが開いて乗り込む。結構混んでいる。こりゃスマホを見ながら乗るのも大変そうだ。ドアが閉まり、電車が動き出す。

駅を発車して5分ほど経った時、電車がスーッとスピードを落とし始めた。なんだ?次の駅まではまだ7分ほどある。電車は次第にスピードを落とし、止まってしまった。「信号機の調整のため、しばらく停車します」車内アナウンスが流れる。その後の静寂。車内空調機の回るブーンという音だけが響く。

…お腹が動く感じがする。ちょっと痛くなってきた。今朝何か変なもの食べたっけ?いや、昨晩?…朝食後トイレ行ったときは別にいつもどおり普通の便だったよな…。ん、なんとなく便意を催してきた…。まだ電車は止まっている。電車が普通に動いていたとしても次の駅まではまだ7分ある。秒にすると420秒ほど。結構長いかも…。むむむ、便意が強くなってきたかも。やばいかも。心臓もドキドキしてきた。

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こういう状況を経験した人は少なくないと思います。結構辛いですよね。で、そのあと結局電車が動き出したもののお腹の状況は改善せず、次の駅でトイレに駆け込んでセーフ、そのあと次の次の電車に乗ってギリギリ出社に間に合った…。で、一度これを経験してしまうと、同じ状況になったときに体が全く同じ反応をしてしまう場合があります。つまり、毎日の通勤時、急行に乗ったらお腹が痛くなるのです。しかも15分ほどは逃げ場もなく、そこに来て電車がスローダウンしようものなら…。

これが進行すると、すぐにトイレに行けない状態になるととても不安になってしまいます。トイレ無しの高速バスはおろか、友達に乗せてもらう車、会議やセミナー、買い物中もゆっくりお店を見て回れない、そういったところまで不安になり、何をやっても楽しめなくなります。で、整腸剤を飲んでも効果なし、医者に診てもらっても異常所見は見当たらず。

これは特に都会で仕事をしている人には起こりうることです。不規則な生活が原因とかストレスが原因とか、色々言われていますが、過敏性腸症候群(IBS)と呼ばれる症状です。で、これは抑え込むことが可能です。

■原因

原因はもう、あなたの人間としてのプライドです。いつでもどこでも排泄できる状態にある時、この症状は出てきません。もし、公衆の面前で排泄のコントロールに失敗したら…これはかなり大きな精神的痛手です。なんでなんですかね。排泄失敗したところで、誰も怪我したり病気になったりしないのに。確かに汚れるし臭うけど、なんでこんなことにこれほどストレスを感じるのでしょうか。そこに環境要因が加わります。

  1. トイレに行けない状態=密室、あるいは状況的に不可能な場合。
  2. 特に他に心配事がなく、脳が遊んでいる状態。
  3. 過去に急にお腹が痛くなった状況と同じ、もしくは似ている状況。

上記3つ、毎日の通勤電車だとすべて当てはまる確率が高いです。が、安心してください。トレーニングを積むことで確実に症状を緩和させていくことができます。薬とか体操とか、そういった方法ではなく、です。まず上の3つの環境要因をひとつずつ潰していきましょう。

上記1.への対策

トイレに行けない状態を避ける、というのはただの回避行動なので解決にはなりません。なので、トイレが行けない状態でも大丈夫になる、ということを目標にします。それには段階を追ってのトレーニングを行います。ここでは超身近な密室、電車を利用します。

各駅停車に長時間乗る

各駅停車の停車間隔はだいたい2分〜5分ぐらいだと思います。これぐらいの時間なら仮に便意を催してもコントロールできるでしょう。また、各駅停車の停車駅は利用者も少ないので、急にトイレに行きたくなっても割とすぐにトイレが使えます。この各駅停車に長時間(1時間〜1時間半)乗って、いつも使っている路線をはみ出してみましょう。電車に乗ることだけが目的なので、別に移動先で降りて何かする必要はないです。「電車に乗っても便意は起きない」という経験を体に刷り込んでいくのが目的です。またこの方法にも段階があって、1番簡単なステージは日中のラッシュではない時間帯。車内も駅ものんびりしたもんです。日中をクリアできたら次はラッシュ時間帯の各駅停車でトレーニングします。本を読んだりスマホを見たりはしないほうがトレーニング効果は高いです。

準急・急行に乗る

各駅停車の電車に乗れるようになったら次は準急、急行です。これもやり方は同じです。駅間の無停車時間が10分〜25分になるだけです。とにかくガンガン乗って体をしっかりなれさせましょう。日中ステージから始めてラッシュアワーステージに挑戦するのは各駅停車のときと同じです。座って乗るよりも立って乗ったほうがステージの難易度は上がります。ラッシュアワーの立ち乗り急行が実は1番ハードルが高いステージなのです。クリアできたらお祝いしてください。

2.3.への対策

2.と3.についてはほぼ付随的なものです。1.が1番大事なので、あとは合わせ技として2.と3.への対策を織り交ぜていきます。

2.についてはとにかく脳をヒマにしない、あるいは完全に思考を停止させるのどちらかです。脳が負荷50〜80%ぐらいで稼働しているときに症状が出やすいです。一番いいのは丸腰(本屋スマホを持っていない状態)でリラックスできること。目を閉じてしっかり息を吸い込みゆっくり吐き出す。お腹をふくらませる腹式呼吸ができればベストです。てかマストです。これは混雑した電車でもできます。頭の中をできるだけ空っぽにします。これで脳の負荷を20%ぐらいまで下げるイメージです。

次は逆に負荷を上げるエクササイズ。テトリスやぷよぷよなど落ちモノ系のゲームをやり込むと脳の負荷が100%に近くなり、お腹のことを忘れさせる、というアプローチです。これはお腹がぐるぐるし出してからも有効です。思い切りゲームに集中しましょう。

3.については先の1.と2.ができて来つつあれば、おのずと改善していきます。辛い状況に陥らなくなります。

まとめ

  • 過敏性腸症候群はセルフで治せる
  • ステージ分けした電車を利用してトレーニングを積む
  • 脳の負荷を20%以下、もしくは85%以上にする
  • トイレに行けない状態になるとトイレに行きたくなる経験を過去のものにする

効果が出てくるまで、もちろん人によりますが2週間〜半年ぐらいはかかる場合もあります。でも基本的に無料ですし、必ず治ります。で、そもそものこの症状が出てくる事自体、あなたの体の状態の悪化ではなく、心理面での成長の過程であるということを覚えておいてください。人は成長して頭の中にいろいろな回路ができ、より複雑で高機能なアルゴリズムがインストールされるごとに、それらと包括してマネジメントする機能も強化されていきます。その強化のプロセスが他の脳のアップグレードに追いついていない場合、いろんなミスマッチが起こります。

過敏性腸症候群は明らかに脳の働きが原因です。

ゆえに、正しいアプローチを行えば必ず改善します。必ずです。大切なことは今までと同じ生活を送らないこと=お腹を常に気にしながら電車に乗らないこと。で、その意識を機械的に頭の中に刷り込んでいく作業が、先に述べたトレーニングです。大丈夫。あなたの体には悪いところはありません。そして、脳やメンタルも大丈夫です。ちょっとチューニングが必要なだけです。

体と脳、コントロール力が強いのは脳です。ですが、脳はあくまで情報処理装置。体が受け取った信号が全てで、脳はそれ以上の情報を処理することはありません。行動することで初めて人は変化できる、というのは体が脳に届ける情報の範囲でしか脳はコントロール能力を発揮しない=新しい行動なしではアップデート、アップグレードは行われないからです。なので、良い習慣は行動=体から脳に蓄積するイメージ、その蓄積された良いイメージが全身にフィードバックされて健全なカラダになる、というメカニズムです。つまり、体を動かして乗りやすい電車に乗りながら脳の情報を更新していき、お腹のことを考えない脳を作り上げる。そうすれば自動的にお腹の調子も改善していきます。

もう一回言いますが、大丈夫。必ず改善します。

BB1100

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